揺れてばっかじゃ歩けない
*
よく、バケモノ(なのかよくわからんのですが、とりあえずバケモノとします)と追いかけっこするんですけど、大抵ギリギリ逃げ切れるんですよね。
この間は陳列棚によじ登って逃げたり、隠れたりしてました。
肝心のバケモノの顔や姿はあんまり見えないんですけど、ものすごく鳥肌が立つというか、気味が悪いというか、逃げなきゃ!って気待ちになります。
だいたい奴らが現れるのはイオンみたいなショッピングモールです。しかも昼間に堂々と現れるんです。なぞ。
どうやら他の人は眼中にないようで、私と、私と一緒にいる人がターゲットです。
奴らがいる間、館内のエスカレーターは宙ぶらりんで軸がなくなって、歩きにくいったらない状態になります。
ほぼ70度とか、直角に近い角度を私たちは上ります。エスカレーターの先が抜けて落ちたりしないのかなーなんて思いますが、技術の力ですね!
バケモノは大体先回りして上の階にいます。それでも逃げれるくらいのとろさなので、めげずに走ります。
とにかくどの階に通じるエスカレーターも、全部そんな状態なので、吊り橋効果で恋が生まれてしまいそうです。そんなこと言ってらんないくらい焦ってるので、きっと生まれやしませんが。
次現れたら、一発くらい攻撃を食らわしたいものだ。
ちなみに私と一緒に逃げる人も、顔を覚えていません。
どうして私と一緒にいたのか、何をしていたのかも、わかりません。怖いですね。